明かされるブラック企業の正体
こんにちはしばです。
入社初日から騙された事実を知り、逃げ道のなくなったぼくはいばらの道を進むことになります。
逃げたくても逃げれない、そんな感じです。
あと、これまでの失敗と今回の選択をした自分を信じたかった。
一番は自分を裏切りたくなかったのが原動力として動いていました。
少し冷静さを取り戻そうと、悲観的になっていた思考をポジティブに切り替えようとします。
そもそもこの企業はどういった企業かと言うと
・個人店のHPを販売する営業会社
・超がつく体育会系でありブラック企業(ハラスメントだらけ)
・最近までオフィスでタバコが吸えていた
・朝礼は社訓と自分の目標を大声で唱和して腕立て伏せ
HPといってもまさに僕たちが今使っている、もともとほぼ無料のワードプレスを加工して数百万で売り込む暴利なビジネスモデル。
飲食店などが多いから営業マンは深夜1時まで待機してそこから営業なんていう光景も日常。
売り上げが存在意義だから、売り上げがない日は存在を否定される。
分単位で数字の進捗を管理されるからトイレに行くのも、タバコを吸うのも全員走る。(時短という考えだそうです)
絵に描いたようなブラック企業の完成形。
こんな企業があるのかというくらい圧倒的な存在感を放っていました。
ただ、ぼくもこの気合が必要なのかも?!と当時しばらく勘違いしていたのでノリを合わせようと無理していました。
管理部は独裁国家
目線を自分の部署に戻してみると、そこは意外に普通な事務風景。
営業部とは独立したオフィスだったので怒号は聞こえず静かなものでした。
響くキーボード音にたまに隣同士で会話するスタッフ。
本当に普通な環境に少し安堵しました。
しかし、日が経つにつれて色々な話を聞く中で嫌な話を耳にします。
それはやはり、ぼくの憧れだったBさんは社内ではかなり噂されるほどの暴君だったようです。
気に入らない部下は首根っこを掴んで部屋から放り出したり、モニターを破壊したりと事例に事欠かないくらいの過去の実績がありました。
それが嫌で前任もやめる算段を立てていたし
オフィスの静寂もそれを怯えての静けさだったと早い段階で理解することになりました。
ぼくは、認められたいのと怒られたくないのと混ざった感情で仕事をとにかく熱心に覚えて結果を残そうとしていました。
収入を下げられる期限が存在してもいましたので。
努力が実りなんとかそこまでターゲットにされることはありませんでしたが、怒る対象は常に誰かいました。
それはストレスを発散しているかのような”キレ方”で周りも怯えて何も言えない、まさに独裁国家の状態。
ぼくが先に紹介して入社していた知人もそのターゲットの一人になっていました。
だから出来るだけミスやトラブルが起きないようにフォローしようとしました。
もう一人のターゲットは総務の若い男性で、この方は無理難題の仕事を振られ続けパンク状態で追い詰められていたのですが、強靭な精神力でなんとか乗り越えていたのです。
休みにも連絡が入ったり、プライベートも御構い無しのコミュニケーション、少しでも気に入らない発言や態度があると近くの物に当たるキレやすい性格に僕たちは休まる暇がなかったのです。
この時にぼくは”ソシオパス”という精神障害の存在を知り、まさに上司そのものだと思いそこからは付き合い方を改めて考えていきました。
上司であるBさんは、初期のデザイナー時代の上司みたいな
「得体の知れない何か」
にぼくの中では変わっていたのです。
経理のいじめ
この管理部はぼくの知人が二人入社していました。
本当に優秀で、一緒に上を目指そうと希望を描けたメンバーです。だからこそ一緒に仕事ができるならと誘ったのはぼくでした。
罪悪感と責任感がセットでした。本人が選んだのでそこまで思い詰める必要はないのかも知れませんが、それでもぼくの判断が人生に悪影響を及ぼしてしまう気がしていました。
これがきっかけで知人を自分の関係する企業に紹介することはしなくなりました。
入社した知人の一人は女性で経理になっていました。
入社前の面接では経理の上司が問題児だから、その相性がポイントだと言われていたのですがその相性問題をクリアできそうだと見込まれて入社していました。
その経理の上司は、性格が曲がっていると言うか”ひん曲がっている”方で、とても周囲からは嫌われていたのです。
会社の中でも問題児扱いで、僕らの上司のBさんですら放置するレベルでした。
なんとか、ぼくの知人も馴染んで行こうとその方と距離を縮めていました。
少し時間が経ち、馴染んだ頃かなと思っていたら
その子から相談され泣かれました。
理由はいじめでした。
それもかなり悪質で表現が難しいほどの陰湿な。
一例を挙げるとエクセル上の交換日記みたいなもので、
その経理の上司が1日でストレスに感じた出来事に対して、コメントを入力して返信させるもの。
それは上司であるBさんに対してのストレスが中心で、ぼくの知人は無理やり書きたくもない社内の悪口を書かされ同意させられていました。
彼女に対しての小言も含まれており、データを見せてもらった時は驚愕したものです。
社長に対してのものもあったので、個人的には会社がどうこうと言うより彼女をまず解放しなければと上司のBさんへ報告することに決めました。
その事実(腹の中)が明るみに出ると、社長が自ら管理部の部屋から全員を追い出しました。
そして経理の上司に対して相当大きな声で、叱責してものが飛ぶような音もしていて想像を絶する怒りがぶつけられていたのだと思いました。
僕たちはこんなに怒れる人が社長で大丈夫かと内心思っていたことと
大きな音に部屋の外で震えていました。
翌日その経理の上司は退職に。
無事彼女は解放することができましたが、心の傷はしばらくは癒すことができませんでした。
ぼくは今まで色々な酷い会社を見てきたつもりでしたが、上には上があるとこの出来事を通して痛感しました。
そしてこれはまだ入り口でしかありませんでした。