こんにちは、しば(@sibambajinji)です。
この記事のおすすめな方
- 転職したいけどこのままじゃいけない、そうだMBAを目指してみよう!
というあなたを応援するべく、経験者視点で最初に理解しておいた方が良いことをまとめました。
記事のざっくり結論
- MBAをとる価値はあるが、2年でとるのはスピードが速すぎる
というお話です。
唐突ですが、あなたは社格という言葉を聞いたことがありますか?
ぼくはブラック企業に勤めながら2年でMBAをとって、見事ホワイト企業に転職した経験があります。
簡単に言えば業界内などでの企業の格付けというもので、転職をする際はこの社格を意識することがキャリアアップにつながる可能性があります。
残念ながらいまだに学歴社会の日本ではある程度出身校や経験会社によって左右される面があります。
ぼくは何度も転職に失敗した経験をもとに社格を上げるべくMBAをとってから次に行こうと決心したのです。
この記事はそうした経験から事前に知っておいたら良かったなという内容に仕上げました、ではまいりましょう!
状況によって大きく難易度が変わる

まずMBAとは何かという点ですが、
Master of Business Administration
日本では経営学修士と呼ばれ、経営学の大学院修士課程を修了すると授与される学位
要するに経営についての学位というもので、会社の経営に関わりそうな科目はほとんど網羅されていると言えます。
その為、卒業するにはその多くの単位を取得してまさに経営をマスターした状態になりはじめて取得できる学位なのです。
「難しそう」
という声が聞こえてきそうですが、確かに難しいのは事実で脱落者も多くぼくの同期は3割近く1年でいなくなりました。
では受けるのにはそれなりの学歴や地頭が良い必要があるのか?これは違います。
卒業したぼくがその証明で、まったく関係ない美術系の専門学校が最終学歴でMBAについては少し本で読んだ程度。
ほぼ予備知識ゼロの状態でビリギャルもビビるレベルの状態で、無謀にもスタートし卒業までたどり着くことが出来ました。
大学院は大卒でないと入学が出来ませんが、実は大卒でなくても会社員の場合「法人枠」を利用して推薦してもらうことで入学が可能な場合があります。
MBAは誰でも取得はできますが、相当きついのは正直な感想です。
なぜきついと感じるのか、
- 転職を目的にしている場合最短で取りたいから2年での取得を目指す
- 知らない授業ばかりでインプットが追いつかない
- 最短で取得する場合授業の量を詰め込む為、本業とのスケジュール調整が難しい
まず最初の2年での取得という難しさについてですが、本来MBAの受講は5年在籍が可能になっている場合がほとんどです。
5年以内にカリキュラムを終えて卒業するということが想定されていますので、たっぷり5年間を使って学んでいる人も中にはいます。
本来はそのくらいのペースの方がしっかりと身に付くのですが、ぼくのように転職を早くしたいから最短で!という考えを持っている人には5年は長すぎます。
結果的に最短は何年で取れるの?という疑問に対して、2年ですという条件があるのであればもうそこを目指すのが道理というものでしょう。
だがしかし、2年の場合はスケジュールがとてもタイトです。
MBAのカリキュラムは大きく分けて3つ存在します。
- 必修科目
- 任意科目
- 卒業研究
まず、2年という最短コースを選ぶ場合は「任意科目」を捨てる必要が出てきます。
一応2年かつ任意科目を多数取得するという人も中にはいますが、相当の天才でもない限り頭に入っていかないくらいのボリュームでしょう。
ぼくの場合も任意科目は、どうしても興味が高い科目のみに絞っていく必要がありましたのでスケジュールと相談しつつ決めていました。
そして残る「必修科目」と「卒業研究」ですが、1年次は卒業するために必修科目を詰め込みます。
なぜならば、2年次になった時に来る卒業研究がとても重いから、結果的に1年の時には予備知識の少ないカリキュラムを必死でこなしていくという状態になります。
1年次に必要な単位をある程度終わらせ、余裕のある状態にしなければ卒業研究の重みに耐えられないという前提の中で学ぶ感じです。
MBAは学校によって多少カリキュラムや卒業要件は違うものの大枠は同じだと考えて良いと思います。
肌感覚では、本当は3年くらいがちょうど良いと思います。
2年で取得すると前述した通り圧縮することになります、実際途中でリタイアする人もたくさん見ました。
3年くらいの余裕があれば必要なカリキュラムを2年で取得して、そのあとに1年使って卒業研究をしっかりやるという感じです。
2年の場合は復習や予習の時間を確保できないはずなので余裕がありません。
入学を検討する前にMBAをとること以外に転職が本当に必要なのかなど整理して決心することをおすすめします。
MBA最短取得のまとめ
- 頑張れば2年で取れるけど、時間的な余裕がなくなる
- 最短は情報量の多さに圧倒されるので要領の良さが求められる
- 3年くらいが丁度良い期間だからその計画で入学をおすすめ
ゴール以外見ない覚悟が必要になる

ここでは2年で取得する場合のお話です。
ではぼくは本業を抱えながらどうやって卒業したのかという点を実際の生活リズムを説明していきます。
まず前提として、ネットの授業でほぼ完結するシステムでしたのでスマホやPCを使って隙間時間という隙間時間を全て学習に注ぐスタイルに切り替わります。
平日の勉強スタイル
<出勤>
7時に出勤し会社始業の8時30分までの1時間半を授業動画の確認に使い、必要なカリキュラムの受講を済ませます。
<昼休み>
誰とも会話せず会議室にこもり朝の続きと、必要なテストや書籍の感想を投稿していきます。
<休憩時間>
10分程度の息抜きの時間には1、2つの授業に対する発言を行い発言数を管理します。(授業ごとに最低限必要になる発言数が設定されているのです)
<帰宅時間>
課題図書を読みます、授業に必要な書籍が複数指定されるので全て自腹で購入して授業の内容に追いつけるように読み込み学習を進めます。
<帰宅後>
だいたい23時〜2時くらいまで課題をこなして進捗を合わせます。
土日の勉強スタイル
<土曜日>
ぼくの大学院では毎週日曜日に企業研究の成果発表が求められるので、1週間かけた企業研究の内容を整理し自分なりの結論を導きます。
この結論がしょぼいとクラスメイトから相手にされなくなるので、提出する前にはかなりプレッシャーがかかります。
だいたいこの作業に5、6時間かけて必要であればパワーポイントの作成も行います。
<日曜日>
企業研究の結論を提出しその週に必要だったテスト、発言数、課題、図書、整理し不足があれば補う時間にしています。
それらが終わると唯一気を休めることができますので、半日くらいは休める感じです。
という感じで1週間が過ぎていきます。
どうでしょうか、息つく暇がなさそうに見えると思います。
実際息つく暇はありません。
これがノンストップで2年間続きますので、本当にゴール以外見ないようにする必要があります。
逆によそ見したら終わりません、今となってはブログ書いてたかったとか思うこともありますがそんなことも考える余裕がなく走り続けました。
ぼくがMBAと等価交換したもの
<ゲーム>
本当に大好きなゲームを諦めました。
情報は絶対に見ないようにして最新作が何が出ているとかも知らないレベルで生活しました。
<TV>
ゲームをやめたのと同じく、TVもあると見るので捨てました。当時有名だった佐々木希を知らずバカにされたのを覚えています。
<お酒>
付き合いを全般控えました、というより付き合っていると絶対にカリキュラムが終わらないし学べないから。
<SNS>
関係を断ちました。クラスメイト同士での情報交換で使う以外は利用を控えていました。(卒業した時に突然MBAとったぜー!という発表したかったというのもあります)
という感じで色々な多くの犠牲の上にMBA取得が成り立っています。
まぁ一生に一度このくらいインプットを圧倒的にして苦しむ時期があっても良いというドMな人にしか取れない可能性がある学位だと思います。
【朗報】MBA取得の変化はある

で、結局MBAってとって意味あるの?
という質問をよくされたり、ネットでもそういうQ&Aを見ることがあります。
意味ありました。
MBAをとっておきた変化
- 経営者がすごい人だと思わなくなった
- 勉強が習慣になったので、なんでも応用が効くようになった
- 学習効率や学び方、ロジックの組み立てが早くなった
- 情報を整理し正しい情報を得る力がついた
- 仕事だけの生活がぬるい
- ヘッドハントされた
- 学歴ロンダリング
- 転職成功した
- さすがMBAホルダーと言われる
- 知らない人に尊敬される
- MBAで学んだ考え方は応用が効くので仕事がレベルアップ
転職云々の結果論のところは置いておいても、仕事をする中でMBAのある生活のせいでストレス耐性が格段に上がり仕事のプレッシャーをプレッシャーに感じなくなるなど自分の成長を実感することができました。
悟空で言えば重力100倍に耐えて地球に戻ってきた感覚です。
だから周りが止まって見える。
冗談抜きで圧倒的に努力をした分自分に自信がつき、その努力を自分が認めることで誰にも負けないという感覚になれます。
この感覚のせいで何人か起業していきます。
MBAをとることは結果ですが、そのとるまでのプロセスには大きな壁があります。
それを乗り越えていく自分が非常に気づきが多くMBAを取らなければ気づけなかった世界とでも言えるのではないでしょうか。
先輩方も卒業するくらいに「何かを掴む感覚を覚える」と言っていたのですが、その感覚が卒業した今は手の中にあります。
努力の体験、これが出来るのがMBAの価値の1つではないかなと思います。
今回はここまで、ありがとうございました。