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転職の教訓

転職はポジショントーク!人事がこっそり伝える内定にまつわる関係者のキモチ

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こんにちは、しば(@sibambajinji)です。

今回ぼくは転職市場であまり語られていない”関係者のキモチ”と題して、転職ノウハウではなく個人的な洞察をまとめてみました。何事もそうですが、木を見て森を見なければ戦略を立てることは出来ませんよね。

その「森」とは何か?それは内定に関わるそれぞれの関係者の考え方や行動です。そうした関係者のクセを知ることで、少し俯瞰して転職市場を見ることができると思います。

何より自分の見ている求人や関わっている応募企業とどう接するかのヒントになれば良いなと思います。

どうしてぼくがそんな記事を書くのかと言うのは、求職者・採用企業それぞれの立場を理解しているから相関図が見えてきたと言うことです。

  • 求職者としては7回も難易度の高い状態で転職活動をしています
  • 採用側としては10年近く採用を携わり多いときは年間数百人も内定を出します
  • 紹介会社は仕事で「有料職業紹介」の資格をとり紹介会社と深く関わりました
  • 求人広告は採用企業として応募数をコミットしてもらい様々な提案を受けてきました

「面接ではこうしよう」とかが転職のノウハウとして情報があふれていますが、それはおそらくほとんど再現性がないノウハウだと個人的には思っています。

様々な条件が揃った状態でしか発揮されないことが山のように書籍などで語られているのが実態です。

そうした情報をもとに対策をするよりは、それぞれの「関係者のキモチ」を理解することで関係者と上手に付き合い効率的に転職活動を進めていくことが可能ではないかと考えています。

今回お話するのは基本的に人事を経験していないと見えにくい部分なのですが、たいていは当てはまると思います。なぜそこまで自信を持って言えるか?と言うのは個人的に人事として「圧倒的に仕事量をこなしたから」です。

一例としては採用というのはたいてい一定のボリュームを数名のチームで役割分担して行いますが、ぼくの場合は超ブラック企業だったということで90%の離職=つまり採用数が異常に多い=それを一人でやりきる(バイト採用・新卒採用・中途採用)というサイクルの中で働いていたのでそこらへんの人事より圧倒的に”量”が多いです。そこから得た気づきをシェア出来たらと考えました。

<オススメな読者イメージ>

・転職ってどうすればいいのかわからない初心者の方
・どういう手段が転職にはあるのか知りたい方
・人事は何を考えているのか知りたい方

求職者は自分のことを理解していない

求職者

まずは関係者と言いつつ、転職市場の中では”主人公”である求職者について。全ての方ではないですが、多くの求職者は「自分を知らない」状態が多いです。

それを前提で書きますが、転職をしながら自分の可能性を探る方もいますのでもちろん転職活動前と後では自分を知るレベルは大きく違うでしょう。それは経験を積んだからです。

しかし自分を知らない状態で転職活動をするとどうなるか?これは転職市場の関係者によって餌食になるといっても過言ではありません。

転職市場という市場は「人」で「お金」が動いているので、「人が動けば、お金が動く」という図式が成立します。だから、多少本当のことでなくても「動かすこと」に全力投球している関係者に捕まればあなたは意図していない方向に動かされることになります。

いわゆる”情弱”という状態です。

ではまずこれから語る関係者の影響を最小限にとどめ望む方向にコマを進めるにはどうすれば良いのか?

これは自分の価値観を整理することが最大のポイントです。会社選びとか自分探しとかのテーマは別記事で記述しますが、まずここで言いたいのは

転職市場に”本当の”あなたの味方はいない

ということを理解することが良いのではないかと考えています。なぜかというのは、基本転職者のマインドセットは「誰かに導かれよう」としているから。

そしてその心理を知ってか知らずかそこにいる関係者は、味方のように寄り添ったふりをします。

転職した後に関係を保つ担当者は採用した人事くらい、それでも入社してしまえば赤の他人のようになることだって十分にあります。

まずは他人に頼るという気持ちから卒業し上記の赤文字の部分を理解した上で転職に挑むことが良いでしょう。

採用企業の人事は数字を追っている

採用担当

ここで人事以外の方はあまり聞きなれない言葉を紹介します。

「採用単価」

これは、その言葉の通り採用するにかかったコストの総称。企業によって算出の仕方はそれぞれですが、基本的にコストを採用人数で割ったものだと思えば良いです。

これが何を示すのかというのは、基本的には人事は採用単価を下げようと努力をするものです。もちろん潤沢に資金がありコストかけ放題の企業はそうではないですが、そのような企業は稀です。

良い人そうに見えますよね人事。

でも人を見る視点は常に「一人当たりいくら」か、です。逆にこの視点がない採用担当はキラキラしてて良い人を演じることができているかも。(本質的には会社のコストをいかにかけず優秀な人材を採用するかがポイントになるのでこの視点がない時点で怪しいです)

ということで、この入社を採用単価というゴールとして設定していてそこまでの数字は全てダイレクトメールの返信率みたいに計算され、それぞれの数字を上げようとして努力しているのが採用担当のキモチです。

気にしている主な数字は

  • 応募数
  • 来社率
  • 合格率
  • 内定承諾率
  • 内定辞退率

ここで求職者のあなたが何を理解すれば良いかというと、自分への興味と合格率の感触です。

単純に全ての工程で一人でも多く優秀な人材を採用したいという思いで仕事をしていますから、採用にかける思いは人一倍です。それはぼくも同じでした。

だから

採用しない人に対しては暗黙の対応ルールを作っていることが多いです。要は無駄な時間を割かないように工夫しているということ。

例えば

  • 面接が30分以内
  • グループ面接で質問される回数が少ない
  • 淡々と説明される
  • 質問される内容が浅い(経験を聞いたりするだけ)

こういう傾向は不合格のラインを踏んでいる可能性があるので、そこの面接に期待したりパワーをかけるのは避けるべきでしょう。

特に時間は指標としては大きいです。面接官は基本的には次の選考する上司に対して「申し送り」をします。なんで通したの?という部分です。

単純にそこに理由がなければ怒られるわけです。

この通す理由をしっかりと確認し通すには30分では短いです。なぜならばその工程には次へのモチベーションをかけることや意思を確認する距離感を詰める工程がその30分の後に存在するから。

だからここから言えるヒントとしては、最初の20〜30分が勝負で第一印象が悪かったとしても挽回できる時間がそこにはあります。

一人でも多く通したいキモチをしっかり知って、通しても良い「材料」を与えることで内定の確率を上げることが可能です。

人間1度の面接で見極めることは不可能。であればそのワンチャンスに思い切り自信を持っていくことで一次選考突破、ひいては内定の確率を上げる十分なチャンスを得ることが可能になります。

紹介会社はマッチングさせて内定させたい

紹介会社

一番注意した方が良いのがこの紹介会社ではないかと思います。

なぜならば非常に心地よい言葉を並べてくれるからこちらは王様気分で浮かれてしまうからです。誰でも褒められて求められるなんてことは普段はあまりない状況。

しかし紹介会社は内定承諾を得るために半分説得に近い言葉さえ投げかけてくることもあります。

まず紹介会社が追う数字は当然「内定承諾」

求職者にとっては無料のとても良いサービスですが、B2B(採用企業と紹介会社)の間では1名あたり100万円以上が支払われています。

もちろん場合によりますが、有料職業紹介の相場は年収の35%

つまりあなたの年収が高ければ高いほど紹介会社は儲けを高めることができます。ここから何が言えるかというと紹介会社を通じて企業を紹介される場合は年収アップの可能性や内定確率の高低で紹介会社の対応が異なります。

要は紹介会社との相性を自分で感じて精査することはできるということです。

紹介会社のキモチになれば、一人当たりに割ける時間は限られている。しかしその限られている時間をどう割くかは手持ちのカード(求職者の数)で変わります。

大手など潤沢に求職者を持っている場合はあまり内定確率が低そうな人材には時間と労力を割きません。これは下記の記事に詳細を書きましたのでどうぞ。

しかし手元のカードが少なかった場合はその一枚にかける思いが全く異なってきます。その会社の命運も握るレベルで就職の手伝いをしてくれますから、アドバイスの質や転職活動のメンタルが全く違います。

内定させようというキモチだけではなく、そこにはしっかりと納得した上でゴールに向かうというプロセスが踏める確率が高まります。

紹介会社のキモチを考えればどう内定させようかというもの、高い年収と役職などの提示もありますがそれに浮かれず冷静に自分のことを考えましょう。無理に入社してミスマッチしたらあなたの履歴書には傷がつきます。

ちなみに紹介手数料の35%には返戻金もあり、大抵は半年までにやめたら一定の額を返すというもの。つまりその逆で半年を過ぎた早期退職などは紹介会社は痛みを感じないのです。

求人広告は応募をひたすら集める記事を書きたがる

求人広告

最後に求人広告(以下代理店)について。

このポジションが求めている数字は応募数

とてもシンプルです。しかしそのシンプルな裏には求職者がハマりやすい罠があったりします。まず前提として紹介会社がマグロの一本釣りであれば、求人広告は投網です。広く網を投げてひっかかっるのを待つスタイル。

つまり求人広告で求められているのは代替可能な労働力としてが多いです。もちろんそれだけではありませんが、それだけ常に入れ替わる可能性がある企業かつ求人なのではと考えるのが良いです。

なぜなら急ぎかつピンポイントのポジションには求人広告は効率が悪い。目当ての魚以外がかかった場合は取り除くことが必要なので、前述の効率の面から考えにくい選択肢です。

特に注意すべきは常時掲載の大枠企業は入退職をルーチンとしているので、常に求人広告が出続けるのでブラックかつ、おそらく平均年齢が若かったりします。

求人広告はそれで儲けているからそういう広告は出続けます。

そして、どんな企業でも実力以上に魅力的に見せることで、求職者のクリック率や応募率を高めることに一番のエネルギーを割きます。

まず求人広告を見て自分で選ぶのは結構危険だと思っています。なぜならば綺麗な記事に仕上げられているので応募者が引くような情報は絶対に出ない。

ではどうすれば良いかというのは紹介会社との合わせ技で求人の精査と内定率を上げることは可能です。

精査は紹介会社に求人広告の企業について相談してみて内情を知っていれば聞いてみる。きちんとしている紹介会社であれば基本的に色々教えてくれます。

その精査をかけた上で納得出来れば求人広告から応募しましょう。なぜならば紹介会社で聞いて紹介会社からのエントリーをした場合採用費100万前後があなたの採用ハードルになるからいきなり無理ゲーになります。

しかし求人広告からであれば1名の採用単価は数万円程度。どちらかというと多く採用したいと思っているから内定の確率は高いでしょう。

求人広告の過度な表現はSNSのいいねを押させるようなものです。実態は自分でしっかりと判断し求人広告をみた上で疑問に思った部分をしっかりと面接で聞くことでミスマッチの少ない内定を得ることが可能になるはずです。

以上です。ありがとうございました!

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